働き方

【お仕事内容】サービスカウンターの業務紹介

サービスカウンターとは

「サービスカウンター」とは、店舗などの施設でお客様からの様々な相談や困りごとに対処する場所です。

「受付」「案内所」「インフォメーション」などの仕事が一般的に、施設内の場所を案内をしたり、担当者(部門)へ取り次ぎをしたりする窓口業務色が強いのに対して(※)、「サービスカウンター」は業務範囲が広く、金銭の授受を含む、より踏み込んだお客様のサポートをしていきます。

「サービスカウンター」をよく見かけるのは、スーパーや大型の小売店においてでしょう。多くの場合レジのそばにちょっとした書き物のできるようなカウンターテーブルが設置されていて、1~数人のスタッフが働いています。

求人募集においては「レジ・サービスカウンター スタッフ募集」というように掲載されていることが多いのですが、レジとサービスカウンターの、業務内容は大きく異なるため、就職先として検討している場合は違いを知っておくと良いでしょう。

日本語の「サービス」という言葉には、どことなく「無料」とか「得をする」といったイメージが漂うものですが、本来の英語の「service」は少し違っており、

  • 人の助けとなる
  • 目的をかなえる
  • 職務を果たす

といったものがあります。「サービスカウンター」の仕事内容を見てみると、本来の英語の意味に近い「サービス」を提供していることがわかります。

それでは「サービスカウンター」で具体的にどのような業務を行っているのか、スーパーの例をとって紹介していきます。

(※)お店によって業務の幅や内容は異なります。

サービスカウンターの仕事内容

サービスカウンターを一言で表すと、「そのお店で受けられるサービスが集まっているところ」です。

例えばレジは、商品の精算を専門的に行うところで、精算以外の業務というのはあまり多くありません。レジ用の業務マニュアルがあるとし、接客の難しさなどを除けば、レジの多くの業務はマニュアルに従って進めることができるでしょう。

逆にマニュアルに載っていないような質問や要望がお客様から出された場合は、レジではなくサービスカウンターで応対してもらいます。レジのスタッフがイレギュラーな仕事に手を取られ、他の精算待ちのお客様をお待たせしてしまうのは合理的でないからです。

レジでは受けられないような作業や、お客様が「これはどこに相談したらいいんだろう」と思うような案件を一手に引き受けるのが、サービスカウンターの仕事なのです。

サービスカウンターにはありとあらゆる相談でお客様が来訪します。

ですからサービスカウンターのスタッフは、店内に関していろいろな情報を持っておくことはもちろんのこと、覚えなくてはいけない知識や技術がたくさんあります。

さらにどんな時でも迅速かつお客様に「もうこのお店は利用したくない」という悪い印象を与えないような優れた接客スキルも求められます。

そのため、お店によっては経験豊富なスタッフしかサービスカウンターに配属されなかったり、機転が利くとか接客が上手いなど個人の資質を見込まれて配属されたりというケースもあるようです。

また、サービスカウンターでは接客業務だけではなく、伝票処理や出入り業者とのやりとり、レジの現金のとりまとめ、備品の発注といった、お店の経営や運営に関わる事務業務も多く担っています。フロントオフィスでありながらバックオフィスとしての役割も大きいといえます。

覚えることは多いし、クレームを訴えるお客様の対応もあるしで、慣れるまでの期間はなかなか大変という意見も見られますが、いざしっかり仕事が務まるようになる頃には、お店にとって欠かすことのできない貴重な人材となっているでしょう。

それではサービスカウンターで行うことの多い業務を見ていきましょう。

接客業務

配送依頼

商品を自宅やどこかへ配送したいというお客様が来訪した際に、送付状の記入や配送料の精算などの手続きをします。荷物を業者に引き渡し、伝票の管理を行います。

包装依頼

ご進物や贈答品の包装を施します。慶事・弔事の品に関しては、適切な熨斗を添付したり、お客様から配送時期や品物の選定についての相談を受けたりもします。

間違いや杜撰な仕事が許されない事柄であるため、専門知識や技術が必要です。

迷子対応

保護者が引き取りに来るまで迷子を安全に保護し、店内放送などを使ってお知らせします。保護者から迷子の相談を受けた場合は、関係各所と連携して迅速に対処します。

お問い合わせ等レジで対応できない業務

売り場の案内、たばこの販売、商品券の販売、領収証の発行、駐車券の割引、お中元・お歳暮の受付、取り寄せ商品の受付、会員カードや電子マネー、ポイントなどに関する問い合わせ対応、商品の返品や交換、買い物商品のお預かり、遺失物の対応、免税手続き、レジや設置されている機器の操作、体の不自由な方や子ども連れの方へのサービス案内、クレーム対応など、非常に多岐にわたります

事務業務

伝票処理

経理に必要な伝票を作ったりまとめたりする作業です。サービスカウンターのスタッフに任される伝票処理に高度な専門知識までは必要としませんが、間違いは許されないため細心の注意を払わねばなりません。

備品発注

必要な備品を切らしてしまうとお店の運営やサービスに支障をきたすため、常日頃から備品の状況や在庫の数に留意し、在庫が少なくなってきたら発注をかけます。

消費量の多い備品とそうでない備品があるので、使用頻度や必要在庫数、在庫保管場所の状況などを考慮して発注します。日々変化を続ける仕事の現状に常備している備品が合っているか、無駄な経費となっているものはないか、なども確認しましょう。

本当はまだ在庫が残っているのに、ないと勘違いして大量注文してしまうなどの失敗が起きないよう、在庫保管場所を整理整頓しておくことも大事です。

電話対応

問い合わせに対して的確な返答ができるよう用件を注意深く聞き取り、正しく丁寧な言葉遣いができる必要があります。サービスカウンターでは電話対応も多いため、電話対応が苦手な場合は慣れる必要があります。

電話対応では相手の言葉を復唱することで、間違いを防いだり丁寧さを伝えることができるのでおすすめです。