「復唱」を行う事でより円滑なコミュニケーションを可能にします。それは特別難しい事ではなく、誰でも実践可能です。「復唱」を言い換えるのであれば「オウム返し」です。ただ相手が言った内容をそのまま返すだけで、よりよいコミュニケーションへとつながるのです。
本当に「復唱」を行うだけでコミュニケーションを円滑にできるのか?と疑問視されるかもしれません。しかし、「復唱」をすることでコミュニケーションを円滑にできます。
そこで、なぜやり取りが円滑になるのかを根拠を交えて具体的に説明していきます。
ビジネスシーンで使う「復唱」
「復唱」はビジネスシーンに限らず、様々な場面において効果がありますが、やはり一番効力を発揮するのはビジネスシーンです。たとえば、どのような場面で「復唱」を実践できるのか、また、「復唱」を行った時と行わなかった時の違いを見てみましょう。
ビジネスシーンにおける返答
例えば、仕事で上司から書類を渡され、提出の期日を告げられているとします。
「復唱」を行わなかった場合
上司:今週の金曜日までにこの資料作成をお願いできる?
部下:はい。できます。
「復唱」を行わなかった場合、書類の提出が可能であるということは確認できます。しかし、肝心の提出の期日がちゃんと伝わっているのか、このやりとりだけでは確認することができません。もしかしたら、期日が上手く伝わっておらず、部下は来週の金曜日だと勘違いしているかもしれません。上司の立場からすると、復唱されなかった場合、部下に正しく伝わったかがわかりません。
「復唱」を行った場合
上司:来週の金曜日までにこの資料作成をお願いできる?
部下:来週の金曜日までですね。了解しました。
「復唱」を行った場合、部下が期日の確認を行った上で承諾しているのがわかります。このように返答する事でお互いにコミュニケーションが円滑に進み、上司も安心して部下に仕事をお願いすることができるのです。
電話対応
また、「復唱」がよく用いられるのは電話対応の時です。
「復唱」を行っていない場合
オペレーター:お電話ありがとうございます。○○レストランでございます。
お客様:予約の変更をお願いしたいのですが。
オペレーター:いつに変更なさいますか?
これでは非常に無愛想な対応であり、お客様は急かされていると感じるかもしれません。。
しかし、「復唱」をする事で丁寧な対応へと変わります。
「復唱」を行った場合
オペレーター:お電話ありがとうございます。○○レストランでございます。
お客様:予約の変更をお願いしたいのですが
オペレーター:ご予約の変更でございますね。いつに変更なさいますか?
「復唱」を行わなかった場合と行った場合を比べてみると対応に差があり、「復唱」が行われた時の方が、お客様は相手との認識のずれを恐れることなく安心して会話ができます。
「復唱」することの効用
「復唱」をする事による効用は主に2つです。
ミスを防ぐ
1つ目はミスを未然に防ぐことができます。相手が話しかけてきた内容を繰り返すことで、お互いに内容が確認でき、聞き間違いや言い間違いといったトラブルを未然に防いでくれます。トラブルを防ぐことで、無駄な時間を省くことができ、業務が滞ることなく、スムーズに進行できるようになります。
相手に傾聴の意思を示す
2つ目は相手に傾聴の意思を表せます。「傾聴」とは、耳も心も傾けて相手の話を聴くことです。ビジネスにおいて、良好な人間関係を築くことはとても重要なことです。復唱して傾聴の姿勢を示すことで、会話の内容が受け取ってもらえていると感じてもらえることができ、相手に好印象を与えることにつながります。
「復唱」の事例
オペレーター:お電話ありがとうございます。○○コールセンターの○○です。
お客様:おはようございます。○○株式会社の○○です。
オペレーター:○○株式会社の○○様ですね。お世話になっております。
お客様:こちらこそお世話になっております。△△様はおられますでしょうか?
オペレーター:△△ですね。少々お待ちいただけますでしょうか
~保留~
オペレーター:大変お待たせいたしました。申し訳ございません。あいにく△△は外出しております。戻りましたらこちらからお電話差し上げましょうか?
お客様:それでは折り返し電話をお願いします。電話番号は○×□-×××-△□○△です。
オペレーター:ご確認させていただきます。電話番号は○×□-×××-△□○△でございますね。
お客様:はい。それでは後ほどよろしくお願いいたします。
オペレーター:こちらこそよろしくお願いいたします。
お客様:失礼いたします。
まとめ
「復唱」で円滑なコミュニケーションをビジネスの場でとる方法をメリットや事例を交えて、具体的にわかりやすく説明させていただきました。「復唱」はビジネスにおいて、とても重要なスキル、かつ実践も簡単なのでぜひ意識して活用してみてください。「復唱」を用いてミスを減らし、傾聴の意思を表して、円滑なコミュニケーションを築いていきましょう!
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