働き方

アパレル店員に資格は必要?販売に役に立つ資格と必要な能力

明るく華やかなアパレルショップで働きたい、憧れのブランドショップの店員になってみたい、など漠然と思っていてもどんな能力が必要なのか分からない方もいらっしゃることだと思います。

そこで、アパレル店員として販売に役立つ資格や必要な能力をご紹介します。

アパレル店員になるには、資格は必要?

求人情報誌に「未経験歓迎」と記述されることも多く、アパレル店員になるために必要な資格はありません。

しかし、アパレル店員を続けていくためには多くの経験とともに知識を積み上げていくことになります。最新のトレンドやブランドの勉強、色の組み合わせパターン、好まれる接客などアパレル業界で有効な知識はたくさんあります。

常に速いスピードで進化し続けるアパレル業界では、店員になるための資格などのハードルは低いですが、常に最新情報を得ようとする姿勢が必要になります。

役立つ資格6選

アパレル店員になるために資格は必要ではありませんが、持っていて損ではない資格はたくさんあります。

また、アパレル店員になったあとに資格を取得する人も珍しくありません。

ここからは、アパレル店員に役立つ資格を6つご紹介します。

リテールマーケティング(販売士)検定

小売・流通業界に特化した「販売のプロ」の検定試験です

どの級からでも受験することができます。

レベル内容
3級売り場の販売員レベル接客マナーや販売技術
2級売り場の管理者レベル従業員の育成や指導仕入れや在庫管理
1級店長や経営者レベル商品計画や商品予算の策定マーケティングの立案人事・労務・財務管理

アパレル店員としての基礎知識となる3級から、成長していくにつれ2級、1級と全ての級の知識が役に立つ資格です。

接客サービスマナー検定

接客サービスの基本からビジネスマナーやクレーム対応など接客で好印象を持ってもらうための検定試験です。

ホテル、エアライン、ブライダル、リラクゼーションなどワンランク上の接客サービスを提供できるようなスキルや知識を身につけることができます。

レベル
3級接客サービスの仕事で最低限身につけておきたいレベル
2級質の高いサービスが求められる分野でのサービスマナーの基本レベル
準1級ワンランク上のサービスを知識だけでなく実際に行動できるレベル
1級接客サービスのプロとして、経営の立場からも考えることができ、知識・行動ともに満足していただけるレベル

アパレル店員として3級、ブランドショップですと2級を目指すことが良い資格です。

色彩検定

色選びはセンスではなく知識が必要になります。

この色彩検定は試験開始の1990年から右肩上がりに受験者が増加し、累計150万人が受験しています。

レベル内容
3級色彩に関する基本的な事柄色のはたらき色彩調和配色イメージ など
2級色を仕事に応用できる技法色のユニバーサルデザインファッションやインテリア景観色彩 など
1級色彩のスペシャリスト色彩と文化色彩調和論色彩とビジネス など
UC級色覚の多様性に関する知識色が見える仕組みユニバーサルデザイン高齢者の見え方 など

服のコーディネートのみならず、ショップレイアウトなど他の場面でも活用できそうな資格です。

アパレル業界や販売員のみならず、インテリアやプレゼンなどの資料作成といった、他業界・他職種にも役立つ資格です。

ファッション販売能力検定

アパレルに特化した専門的な知識の試験で、アパレル業界では知名度のある資格です

どの級からでも受験することができます。

レベル内容
3級ファッション商品販売の基礎的レベルファッション販売知識ファッション販売技術販売スタッフの業務 など
2級ある程度実績を積み、臨機応変な接客対応がとれるレベルマーケティング店舗運営管理VMD        など
1級管理・責任者レベルショップ・マネジメント知識マーチャンダイジングクレーム対応・処理 など

1級は東京会場でのみの実施となり、地方在住者にとって受験が少し大変な資格になります。

パターンメイキング技術検定

パターンメイキングとは、デザイナーがデッサンした服を実際の型紙へ起こしていく作業のことを指します。

3級から実技試験があり、きちんと勉強・試験対策を行う必要があります。

レベル
3級服飾専門学校などで1~2年ファッション造形知識とパターンメイキングを学習したレベル
2級服飾専門学校などで3年学習していたり、パターンメーカーとして既に経験があるレベル
1級パターンメーカーとして実務経験5年程度のレベル

自分でブランドを興したい、ショップ販売から先の道へ進みたいという方には必要になってくるであろう資格です。

繊維製品品質管理士(TES)

繊維製品品質管理士とは繊維製品の品質・向上を図ったり、品質の管理をするスペシャリストです。

全てハンドメイドでない限り、製品を繊維工場に作成依頼をしたりしますが、その時に活躍します。全国にショップを展開しているような大企業で非常に重宝される資格となっています。

その反面、合格率が毎回20%台とかなり狭き門となっています。

アパレル店員に求められること

アパレル店員には必須な資格はありませんが、誰もが簡単に一流の販売員になれるわけではありません。

それでは、アパレル店員に必要な能力とはどんなものでしょうか?

接客力

お客様とのコミュニケーションを上手にとることは最も重要な能力です。

店員の態度1つで「合わせてこっちも買おうかな」と思ってもらえることもありますし、逆に「もうこの店で買うのはやめよう」と思われてしまうこともあります。

お客様が何を求めて入店したのか、お客様一人一人に合わせた接客が求められます。

理想としては、商品の説明と色違いの紹介やコーディネートの提案、小物の追加、最新トレンドの案内などの接客が出来ることでしょう。

お客様がショッピングを楽しめるようなそのお客様にあわせた適切な接客ができるように、接客方法の選択肢を増やし、磨くことが求められます。

情報処理能力

SNSの普及により各個人が入手できる情報は爆発的に増えました。しかし、それら全てに目を通すことは不可能です。

アパレルショップの販売員だからと言って服の情報を入手するだけでは足りません。

メイクやヘアアレンジなどファッションに関することはもちろん、人気のドラマで使われた服や小物など、情報のアンテナを伸ばせば、接客の幅が無限に広がっていきます。

限りある時間の中で膨大な情報の中から必要な情報を集めて吸収することこそ情報処理能力となります。

体力

多くの場合、商品は段ボール箱にぎっしり詰まった状態で納品されます。

店舗のスタッフの業務の一つとして、商品をバックヤードから速やかに店内に品出しを行う必要があり、箱詰めされた服は意外に重いものです。

新商品が入荷されればマネキンやトルソーなどの重い什器を使って店内の雰囲気を変えたり、新たなレイアウト考案も行います。

1日中立ち仕事となるアパレル店員ですが、立っているだけでなく、物を運んだり、店内の整備をするなどの様々な作業で体力が求められます。

まとめ

アパレル店員として役に立つ資格や必要な能力をご紹介しました。

しかし、資格や能力以上に大切なことは、販売員自身がおしゃれが好き、このブランドが好きなどのアパレルやファッションに向けたポジティブな気持ちかもしれません。

お客様にも、好きなものが魅力的に見えるような工夫を行いましょう。