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【必見】飲食店運営に必要な資格と、持っていると有利な資格13選

【必見】飲食店運営に必要な資格と、持っていると有利な資格13選

飲食業界に関わる資格一覧

料理業界の基本の調理師(国家資格)

調理師法に基づいた国家資格です。「食に関する知識」や「専門知識」を証明することができ、顧客や雇用主から信頼や安心を得ることに繋がります。

取得方法

①調理試験に合格する。
  • 学歴規定:中学校卒業以上・高等学校入学資格を有する
  • 職歴規定:2年以上、調理師法執行規則で定められた施設で調理業務を積むこと

※1カ所で2年以上働く必要はなく、勤務期間を通算させることもできます。しかしながら、1ヶ月以上の長期休暇や同時期に複数の施設で働いていた場合は勤務期間としてカウントすることはできません。
パート・アルバイトの場合は「週4日、1日6時間以上」の勤務条件が必須になります。都道府県によって規定が違うので受験地の公式サイトを必ず確認しましょう。

②調理師学校を卒業する。

この①②のいずれかを満たすことで取得することができます。

出題方法

試験問題は全部で60問で出題形式はマークシート方式です。ボーダーラインは60%以上で全教科(公衆衛生学・食品学・栄養学・食品衛生学・調理理論・食文化概論)の合計得点で合否が判定されます。1教科でも60%を下回ってしまうと不合格になります。

管理栄養士(国家資格)

厚生労働大臣の免許を受けた国家資格になります。栄養に関する技術や知識に基づいて栄養管理/指導を行う「専門職」になります。その人のライフステージに合わせて栄養面を管理します。

取得方法

「管理栄養士国家試験」に合格する必要があります。

①管理栄養士養成施設(四年制)→栄養士資格取得→管理栄養士国家試験受験→合格
②養成施設(専門学校・大学・短大)→栄養士資格取得→実務経験(1~3年)→管理栄養士国家試験受験→合格

この①②のいずれかを満たすことで取得することができます。

出題方法

試験問題は全部で200問で、5つの中から正しい選択肢を回答するマークシート方式です。栄養管理を行う上で必要不可欠な判断力・思考を評価する問題では最も適切な回答が問われます。

出題科目
  • 社会・環境と健康
  • 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
  • 食べ物と健康
  • 基礎栄養学
  • 応用栄養学
  • 栄養教育論
  • 臨床栄養学
  • 公衆栄養学
  • 給食経営管理理論
  • 応用力試験

栄養士(国家資格)

都道府県知事から免許を受けた国家資格になります。様々な施設で献立作成・調理・栄養指導を行う専門職になります。食生活のアドバイザーとして食に関する正しい技能や知識を伝えることができます。

取得方法

厚生労働大臣指定の栄養士養成施設に入学し(昼間部)、課程を履修して卒業する必要があります。

2年〜4年制の養成施設に入学→卒業→栄養士免許申請→栄養士資格取得

栄養士養成施設について
  • 栄養指導論
  • 調理学実習
  • 給食管理
  • 臨床栄養学
  • 食品加工学

飲食店開業で必ず必要な食品衛生責任者

衛生管理を的確に行い、安全な食品をお客様へ提供するための知識を持った人のことを指します。食品を取り扱う店舗では必ず1人はこの資格保有者を置く必要があります。飲食店の開業には必要不可欠な存在と言えるでしょう。

取得方法

高校生以外の17歳以上であれば学歴に関係なく各都道府県の食品衛生協会が開催している講習を受講することで取得することが可能です。

※管理栄養士や調理師などの「食品衛生」の知識をすでに持っている人は受講免除者になります。

講習科目
  • 公衆衛生学
  • 衛生法規
  • 食品衛生学

パティシエ(製菓衛生師)(国家資格)

製菓衛生師法において定められた国家資格になります。製菓技術が身についている証明になることはもちろん、スイーツ作りに必要な「衛生知識」についても取得していることになります。

取得方法

都道府県知事が行う国家試験に合格することで取得することができます。

受験資格
  1. 厚生労働大臣の指定する製菓衛生師養成施設で1年以上製菓衛生士として必要な技能・知識を取得した者
  2. 2年以上製造の実務(お菓子店などで)を経験した中学校を卒業した者

出題方法

全部で7科目あり、うち5科目は調理師試験と同じ科目になります*。試験は全部で60問で4つの中から1つ選ぶマークシート方式です。また、製菓実技については3つの分野から受験社が1分野を選択し、回答します。

※調理師試験と科目は同じですが、製菓衛生師の取得の免除といった特例措置はありません。

出題科目
  • 衛生法規
  • 公衆衛生
  • 食品学
  • 食品衛生学
  • 栄養学
  • 製菓理論及び実技・3分野(洋菓子・和菓子・製パン)

菓子製造技能士

「技能検定」に合格した菓子製造業者に与えられる国家資格になります。和菓子製造作業と洋菓子製造作業の2種類があり、菓子を製造するのに必要な知識・技能を持った人が対象になります。

取得方法

各都道府県の職業能力開発協会が実施する試験に合格する必要があります。

受験資格

一定の実務経験が必要です。(2級では2年以上、1級では7年以上の実務経験)

※製菓専門学校の卒業生は2級は卒業後すぐに、1級は7年以上より短い期間で受験することができます。
※2級の合格を持っていれば、合格後の2年後に1級の受験資格を得ることができます。

出題方法

学科試験と実技試験の2つに分かれています。学科試験はマークシート方式です。

出題範囲
洋菓子製造技能士
学科 食品一般
菓子一般
関係法規
安全衛生
洋菓子製造法
実技 材料の選定
生地の調整
成形加工
熱加工
仕上げ
製品検査
デザイン
積算及び見積り
和菓子製造技能士
学科 食品一般
菓子一般
関係法規
安全衛生
和菓子製造法
実技 材料の選定
生地の調整
成形加工
熱加工
仕上げ
製品検査
デザイン
積算及び見積り

レストランサービス技能士

レストランなどウェイトレスやウェイターなど飲料や食事に関するサービスのスペシャリストとして認定される国家資格になります。レストラン・ホテル業界で就職したい人はこの資格を持っていると有利になります。

取得方法

1〜3級の3段階があります。レストランサービス技能検定に合格する必要性があります。合格ラインは100点満点中60点以上になります。

受験資格

それぞれの級によって細かく設定されているため、「日本ホテル・レストランサービス技能協会サイト」を見て確認しましょう。

出題方法

筆記試験・実技試験の2つに分かれています。

出題範囲
筆記試験 食品衛生及び公衆衛生
料飲一般
レストランサービス
食文化
施設の管理など
苦情への対応
関係法規
安全衛生
実務試験 接客マナー
テーブルサービス
ワゴンサービス

ふぐ調理師

都道府県知事が行うふぐ調理試験において免許を取得した者のことを指します。ふぐの処理は有資格者以外は行うことができない業務独占資格になります。「ふぐ調理師免許」は、国家資格ではなく都道府県ごとに定められたものになり、受験に合格した場合は”免許”の交付になりますが、講習のみで認可される地域もあり、その場合は”受講済証”・”登録済証”などが交付されます。

取得方法

各都道府県が行っている認定試験に合格をし、申請を行うことで資格取得が可能になります。

受験資格
  1. 調理師法による調理師免許を持っているもの
  2. ふぐ調理師のもとでふぐの取扱いに2年以上従事した者

出題方法

学科試験と実技試験の2つに分かれています。学科試験は全部で30問で出題方法はマークシート方式になります。合格のボーダーラインは60%以上とされています。

※都道府県によって差異あり。

出題範囲
学科試験 ふぐの取扱い規制条例及び同上例執行規則に関すること
ふぐに関する一般常識
実技試験 ふぐの内臓の識別及び毒性の鑑別
ふぐの処理技術

日本酒のソムリエと言えば唎酒師(ききさけし)

酒匠研究連合会・NPO法人の日本酒サービス研究会が認定する民間資格になります。日本酒の正しい知識を持ち、お酒の味わいや香りのわずかな違いに対しても敏感に査定することのできる能力を持った人に与えられる資格になります。酒類を中心とした卸売業者や飲食店のサービスや管理部門などで生かすことができます。

取得方法

養成講座を受け、認定試験に合格する必要があります。

講座の受け方には様々なコースが用意されており、通信コースの場合は添削問題を完遂することで受験をしなくても資格を取得することが可能です。

出題方法

第1次〜第4次試験まであり、選択式と記述式に分かれます。合格ボーダーラインは全体で75%以上が基準とされています。

出題範囲
  • 接客の基礎
  • 飲料・お酒に関する基礎知識の問題
  • 日本酒に関する知識
  • 提案方法の問題
  • 日本酒の品質を評価する問題
  • 日本酒の飲み方に関する問題

絶大な信頼、ワインのプロはソムリエ

おすすめのワインの紹介や説明だけでなく、ワインの仕入れ・管理など、幅広い仕事の管理を行っている。ワインのスペシャリストのことです。日本ソムリエ協会・全日本ソムリエ連盟という2つの団体が試験を開催し、資格を与えています。

取得方法

ソムリエ認定試験を受け、合格する必要があります。

受験資格
  • 日本ソムリエ協会認定資格
    ワインに関する職業・飲食店での仕事にフルタイムで通算3年以上・協会会員は2年以上、経験する必要があります。
  • 全日本ソムリエ連盟認定資格
    満20歳以上であること。

出題方法

第1次試験から第3次試験があり、それぞれの通過率は30%・80%・90%とされています。

  • 第1次試験:CBT方式の120問 ランダム出題
  • 第2次試験:テイスティング・論述
  • 第3次試験:サービス実技
出題範囲
第1次試験 ワイン・日本酒・焼酎などについてランダムに出題
第2次試験 ワイン3種類とワイン以外のお酒2種類の年代・生産国・品種・テイスティング用語を選択/マリアージュ問題・ワインについて説明する問題
第3次試験 赤ワインを注文したお客様に対してサービス(デカンタージュを必要とした)を7分間、審査員に実演します。

野菜ソムリエ

一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が認定する民間資格になります。果物・野菜の知識を習得し、その価値や魅力を社会に広げることができるスペシャリストのことを言います。

取得方法

日本野菜ソムリエ協会の野菜ソムリエ講座を受講し、試験に合格する必要があります。

  1. 養成講座
  2. 課題提出・修了試験

出題方法

4つのカテゴリーに分かれており、その全てがマークシート方式です。問題数は300問で制限時間は2時間です。また、合格点数は500点中350点以上になります。

出題範囲
  • ベジタブルコミュニケーション
  • ベジフル入門
  • ベジフルサイエンス
  • ベジフルクッカリー
  • DVD

テーブル上のアーティストはフードコーディネーター

「NPO法人日本フードコーディネーター協会」が認定する民間資格になります。食の多様性が進み、食を取り巻く環境は大きく変化しています。フードコーディネーターはその状況の中で調理技術や栄養学・フードコーディネートなどの総合的なスキルを有した人のことで、飲食はもちろん、学校や幼稚園、料理教室などでも活躍することができます。

取得方法

  1. 卒業と同時に資格取得することのできる大学や専門学校に通う。
  2. フードコーディネーター資格認定試験に合格する
受験資格

中学校卒業以上

出題方法

  • 3級:ペーパーテスト
  • 2級:マークシートと課題
  • 1級:企画審査→プレゼンテーション・面接
出題範囲
  • 食の4分野と呼ばれる文化
  • 経済・経営
  • 科学
  • アート・デザイン

パン製造技能士

パン作りに関する高いスキルを証明することのできる国家資格になります。原料の選定や材料の配合など、パン作りに必要な幅広い技能・知識が検定されるので、その道のプロとして高い評価を得ることができるでしょう。

取得方法

中央職業能力開発協会が実施するパン製造技能検定試験に合格する必要があります。

受験資格

検定職種に関する実務経験が必要。特急・1級・2級の級位があり、2級は2年以上、1級は7年以上・特級は1級合格後に5年以上のキャリアが必要です。

出題方法

学科試験(マークシート方式)と実技試験の2つに分かれています。

出題範囲
学科試験
1級・2級 食品一般
パン一般
パン製造法
材料
関係法規
安全衛生 など
特級 工程管理
作業管理
品質管理
原価管理
安全衛生官吏
作業指導
設備管理 など
実技試験
1級・2級 パンの製作等作業試験
(1級の場合は2級に比べてより高度な知識を問われます。)
特級 パン作りではなく、パンを作る工程の管理・品質管理などのペーパーテスト

まとめ

今回は飲食店で必要な資格・あると有利な資格についてまとめてみました。飲食店の経営・働く上でこれらの資格情報の知識は必要不可欠なものですね。
みなさんに重要な資格を考え、それぞれの適切な取得方法で自分のキャリアに生かしていけたら良いですね。

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