働き方

無料で試せるCRMをご紹介、検討するべき顧客管理に必要な項目

顧客管理の基本

何かを売って利益を得る。それがビジネスです。会社にとって売るための相手、顧客は絶対に必要な存在であることは間違いありません。加えてその顧客の情報を管理することは会社の売上に大きく影響します。
ビジネスに必要不可欠な顧客管理を基本から押さえていきましょう。

顧客管理とは?CRMとは?

顧客管理とは、言葉の通り「顧客の情報を管理すること」という意味になります。

古くは江戸時代ごろにはすでに顧客台帳があり、顧客の住所氏名などの顧客情報を管理していたようです。
しかし近年は単なる顧客に関する情報を収集するだけではなく、「CRM(Customer Relationship Management)顧客関係管理」に進化しています。顧客関係管理を略して顧客管理と呼ぶこともあります。

CRMでは、顧客はどうなったらまた買いたいと思えるか、と顧客を主軸におき利益を最大化させようという考え方になります。
狭義ではそのような考え方で使用するCRMソフトやパッケージを指し、広義では顧客関係管理の考え方そのものを指します。

顧客管理に必要な項目例一覧

氏名・住所・電話番号などの顧客情報以外にどのような項目が必要か、アパレルショップの顧客に対しSNSで案内メッセージを送る例で考えてみましょう。案内メッセージを大量に受け取っても顧客はうんざりしてしまいます。
どのような顧客かを判別し、その顧客が見たくなるメッセージをピンポイントで送れば来店・購入機会にぐっと近づくことでしょう。

顧客のタイプによって収集するべき項目には次のような例が挙げられます。

バーゲンで買いだめする顧客

バーゲンの情報をいち早く入手できれば、来店・購入へ繋がるでしょう。

買い物をした際に購入した時期や販売した価格からバーゲンで購入したことが分かります。同時に何着買ったかも分かれば、買いだめをしているかどうかも分かります。

この場合必要な項目は、販売日時、販売商品、販売価格、販売点数になります。

新商品をいち早く購入する顧客

この対象となる顧客は、バーゲン情報を欲する顧客とは違い、新商品の情報を求めています。新商品をいち早く入手する顧客は流行にも敏感だと想像できます。しかし、新商品であってもそれを購入するかは別の話になります。より詳しく、顧客が過去に購入した商品から色や形の好みの傾向を探ってみる必要があり、過去の購買データが重要になります。

必要な項目は、商品入荷時期、販売商品、商品ジャンル、商品カラーなどがあります。

仕事帰りに寄り道する顧客

前述の2タイプの顧客と比べて、明確な来店日は決まっていません。気まぐれで寄り道し、気に入ったものがあれば購入しているのかもしれません。不定期で来店していても、来店時間はいつも仕事が終わった夜で。日曜日など決まった曜日には訪れていないでしょう。このような顧客にはクーポンを発行して来店意欲を高めてもらったり、来店サービスを行ってみても良いかもしれません。

必要な項目は、販売日時です。

クーポンを発行する場合にはクーポン使用回数、来店サービスを行う場合にはその有無を項目とします。
どのような分析を行うかを考えて、管理する項目を決めましょう。

CRM無料ツール 5選

今は便利な機能をたくさん持った顧客管理ツールがあります。まずはどのような機能を持ち、どのような分析が出来るのか無料で開始出来るツールを5つご紹介します。

Zoho CRM

顧客管理のCRMと営業支援のSFA(Sales Force Automation)がセットになっています。企業規模にかかわらず柔軟に対応できるのが特徴です。ワークフロー機能でメール送信やレポート作成など様々な処理を自動化することができます。

タイプクラウド型
料金プランスタンダード    /1ユーザー/月額1,440円(税抜き)
プロフェッショナル /1ユーザー/月額2,400円(税抜き)
エンタープライズ  /1ユーザー/月額4,200円(税抜き)
アルティメット   /1ユーザー/月額5,400円(税抜き)
URLhttps://www.zoho.com/jp/crm/

SHOP FORCE

クーポンの設定などが出来る店舗向けのCRMです。アプリ作成、顧客管理、MA(マーケティングオートメーション)と様々な機能を兼ね備えています。実店舗来店のオフラインとネットショップのオンラインを結び付けて、マーケティングの幅を増やすことができます。

タイププラットフォーム型、自社アプリ開発型、アドオン型
料金プランお問い合わせ
URLhttps://shopforce.jp/

Kintone

顧客管理以外にも日報、案件管理、問い合わせ管理、交通費申請など業務に使用できるあらゆる機能がパッケージされています。プログラミングなどのIT知識がない方でも直感的にアプリを作成したり、レポートを作成することが可能です。

タイプクラウド型
料金プランスタンダードコース /1ユーザー/月額1,500円(税抜き)
ライトコース    /1ユーザー/月額780円(税抜き)
URLhttps://kintone.cybozu.co.jp/

Hubspot

世界120か国以上で12万社以上の導入実績のある基本無料のソフトウェアです。顧客管理の出来るCRMツールの他にマーケティングツール、セールスツール、カスタマーツールも無料で使用できます。アメリカの会社で開発されているため、英語の表記が多いなどのデメリットがあります。

タイプクラウド型
料金プラン無料(有料機能あり)
URLhttps://www.hubspot.jp/

Salesforce

世界No1のシェアを誇るCRM・SFA(営業支援)プラットフォームです。中堅・中小企業から大企業まで幅広く対応ができます。スマホでも使用可能で、場所を選ばないことも魅力です。機能は充実していてCRMでやりたいことのほとんどが機能として備わっている反面、使いこなすには学習が必要だと思えます。

タイプクラウド型
料金プランEssentials   /1ユーザー/月額3,000円(税抜き)
Professional /1ユーザー/月額9,000円(税抜き)
Enterprise  /1ユーザー/月額18,000円(税抜き)
Unlimited   /1ユーザー/月額36,000円(税抜き)
URLhttps://www.salesforce.com/jp/

顧客管理のヒント

一言で顧客管理と言っても、業務内容が漠然としていてはなかなか先へ進めません。そこで、顧客管理を行うヒントを少しご紹介します。

目的を持つ重要性

顧客管理を行ってどうしたいのか、明確な目標を持つことは非常に重要です。
情報を集めるだけ集めてもそれを分析し、来店・購入へと繋げていけなければ、意味のない作業が増えるだけになってしまいます。

顧客とどのような関係でありたいのか。顧客情報をどのように活用したいのか。明確な目的を持ちましょう。

最低限必要な情報から始める

江戸時代から顧客台帳があると最初に述べましたが、そこに記載されていた内容は全て必要でしょうか?逆に足りない情報はないでしょうか?

顧客の氏名や住所、電話番号などの個人情報を知られるのは嫌がる顧客もいることでしょう。
今はSNSがあり、個人情報を知らなかったとしても、TwitterやInstagramのIDだけでもマーケティングに生かすことは十分可能です。

自社内で分かる商品の情報や販売した履歴があれば良いのです。不要な情報は作業量の増加や管理の手間を増やしてしまいます。

最低限必要な情報を絞り込み、そこから始めてみるのが良いでしょう。

まとめ

顧客管理に必要な項目は見えてきたでしょうか?無料で試せるCRMと言っても、無料の期間は限られているものがほとんどです。何もわからないまま無料で試してみても、何が何だか分からないまま無料の期間が終わってしまいます。

どんなことをしたいのかを先に検討してから実際に試す方が良いでしょう。