コロナウイルス感染拡大にともない、店舗では対策を求められています。
消毒などの直接的な感染対策以外にも、店舗が考えるべきことは「お客様に安全な買い物を楽しんでもらうこと」になります。
避けるべき「3密」と店舗の実態
「3密を避けましょう」と言われていますが3密の定義と今の店舗の実態について考えてみます。
「3密」の定義
https://www.kantei.go.jp/jp/content/000061868.pdf
厚生労働省が定義している3密の定義は次の通りです。
- 密閉空間 換気の悪い状態
- 密集空間 多数の人が集まっている状態
- 密接空間 間近で会話や発声をする状態
この3つの状態が重なるほどクラスター発生のリスクが高まります。
店舗の実態
3密を避けるため、店舗への入店規制を行っている場合もありますが、顧客の自主的な外出自粛から来店数が減少したままの店舗も珍しくありません。
店舗は、来店数が減少したまま何も対策をしなければ、売上は低迷したままになってしまいます。かといって顧客の来店数を獲得するのは非常に難しい現代です。
多くの店舗でどうしたらいいか分からないと頭を抱える事態になっていることでしょう。
そこで、来店数獲得以外に売上を伸ばす方法はないでしょうか?
来店数に比例して売上が伸びるわけではありません。顧客が1つでも多く商品を購入すればそれだけ売上が上がります。客単価をあげるためには何をしたら良いのでしょうか?
まずは顧客の店内での過ごし方に着目してみましょう。
購買行動のタイプ別にみる最適な店内滞在時間
スーパーを例に顧客のタイプを分けてみましょう。
急いでいる買い物
必要な品物だけを購入して、さっと帰っていくタイプです。
昼食にお弁当を買いに来た、カレーを作ろうと思ったがカレールーがなかったなど、明確に買いたいものがあり、それ以外は必要としていません。
買い足し
トイレットペーパーが無くなりそう、お菓子のストックが減ってきたなど、常備しているものがなくなった場合です。
目的のものが決まっているので急いでいる買い物と同じように見えますが、急いで帰りたいわけではないのでゆっくり歩いていることが多いタイプです。
まとまった買い物
数日分をまとめて購入するタイプです。
店内をくまなく歩き、何が必要か、買い忘れはないか検討しながら歩いています。時間がかかるため、買い足しと比べて早く歩いている傾向があります。
スーパーを例にしましたが、他の分野の店舗でもタイプ分けができると思います。自店の店舗ではどのような顧客が多いか、平均値を割り出してみましょう。
スーパーの例ではまとまった買い物をする顧客が多い印象がありますが、実際には急いでいる買い物や買い足しの顧客の方が多い場合があります。
想像してみるだけではなく、データを収集して実際の平均値を出してみることが重要です。平均値を出すことは自店の顧客にとって最適な滞在時間を知るカギとなります。
滞在時間の平均値より極端に少ない時間で店舗を出ていく顧客が多い場合には、店内に何らかの課題があると考えるべきです。
欲しい商品がなかった、顧客がいっぱいで3密を避けた、レジが混んでいて購入を諦めたなど、せっかくの来店機会が売上に繋がっていないかもしれません。
コロナ禍の顧客心理
顧客の3密回避
店舗だけでなく顧客も3密を避けようと日々行動しています。
顧客の40%はコロナ感染リスク回避を考えて、買い物時間を短くしているという調査結果があります。
つまり、売上を上げるために店内の滞在時間を無理に増やすという方向性は、顧客満足度の低下にも繋がりかねず、目指すべき方向性ではありません。
店内の滞在時間は逆に最適化を行い、3密回避に繋げていきましょう。
店内滞在時間の最適化
長時間店内にいたくないという顧客心理はありますが、店内の滞在時間を最適化するということは、単に滞在時間を減らせば良いというものではありません。必要な時間は確保し、無駄を省くことが最適化に繋がります。
店内の滞在時間の最適化への一例を挙げてみます。
自店の店舗にはどのような対策が合っているのか検討してみましょう。
アプリやSNSの利用
店内の滞在時間を減らすため、顧客は事前にどこのお店で何を買うかを家で検討してから出かけることが増えてきました。
常に売り場に並んでいる商品は分かりますが、新商品やお買い得商品の情報は店舗で確認しなければ分からない、となると事前調査の段階で正確な検討ができません。
Twitter、LINE、InstagramなどのSNSやアプリで新商品やお買い得商品の情報を発信することで来店数の増加を狙うとともに、店内で迷う時間を減らすことを狙います。
店内レイアウトの変更
これまでは顧客の動線を一定にし、店内を隅から隅まで歩かせることで商品をたくさん見てもらおうというレイアウトにしていた店舗もたくさんありました。
買うものが決まっている顧客は店内にあふれる商品を見る事なく、早く買い物を終わらせ店内から出ていきたいのです。
目的の売り場がすぐに分かり、すぐにレジに行ける。
顧客にとって買い物がしやすく、顧客と店員両方の接点を減らせる店内レイアウトを目指しましょう。
商品案内
顧客としては店員との接触も出来ることなら減らしたい。けれど、どこに商品が並んでいるのか分からない。AとBの商品で違いがわからない分からない場合などは店員に直接聞いていました。
しかし、聞かなくても売り場が分かるような工夫がされていたり、商品の説明が書いてあったりすれば、今までのように店員に聞く必要がなくなります。
全くの無人店舗にはまだ慣れていないので、味気なさを感じることもあります。
棚に小型サイネージを設置するなどして商品の説明の手間を省いたり、手書きPOPで人の温かさを感じられるような工夫も必要です。
レジ待ち行列監視システムの導入
レジを待つ行列はコロナの感染リスクがあるだけではなく、顧客の購買体験に影響を与えるものです。しかしレジ打ちの店員はレジ対応に忙しく、レジの対応を行いながら、行列を確認するのは難しいのが現状です。レジ待ち行列監視システムではレジ待ち人数(行列)を常に監視し、一定人数以上でアラートが鳴り、すぐに駆けつけることができます。
そのため、常に大人数のレジ打ち店員をレジで待機させる必要がありません。必要な時に必要な人数だけレジ対応を行うことで、店員の最適化を行えます。
「FollowUP」は5,000店舗以上の導入実績のある店舗分析ツールです。
代表的なサービスは次の3つです。
- 店舗分析サービス
- レジ待ち行列監視
- 混雑状況可視化サービス
店内滞在時間の平均値の算出や、レジ待ち行列監視システムの導入が「FollowUP」のみで行えます。
店舗分析ツール機能充実度 No.1、料金満足度 No.1、サポート満足度 No.1と三冠を達成した「FollowUP」をぜひ一度ご確認ください。
まとめ
顧客はコロナ感染対策で3密を避けようとしています。顧客の店内滞在時間を最適化し、安全で有意義な時間を過ごしてもらうことで顧客満足度も上がります。
店舗で提供できる価値は何なのか?今一度、店舗の実情をデータから見直してみましょう。