販売力とは?
販売力の定義
販売力とは、商品やサービスを販売する力のことです。
販売員には、観察力やコミュニケーションスキル、お客様のことを瞬時に把握し、提案するための判断力や情報収集力など様々なスキルが必要になります。
営業力との違い
営業力とは、購買意欲がなかったお客様に商品を提案し、販売する力のことです。
まず、営業と販売の違いは、来店するお客様に購入の意思があるかないかです。
販売とは、最初から商品を買いたいと思っているお客様に商品を売ることで、
営業とは、最初は商品を買うつもりがなかったお客様に商品を売ることが営業です。
家庭常備薬を販売している企業を例に考えてみます。
『営業』の例
販売員が一般家庭に訪問し、家主に常備薬のメリットを説明して販売したとします。この場合、家主は最初から常備薬を買いたいと思っていたわけではありません。しかし、販売員とのコミュニケーションから、提案された商品に納得し、購入に至りました。これは「営業」です。
『販売』の例
薬局に風邪薬を求めてお客様が来店したとします。この場合は、そもそもお客様が風邪薬の購入を検討して来店しているため、店員はお客様に「販売」することになります。
つまり営業力と販売力の違いとは、お客様に購買意欲があるかないかということです。
販売力を伸ばすためには、来店したお客様に購買意欲があるのか、購買意欲が全くないのかを判断し接客することが重要です。
販売力を強化させる方法
店舗単位
顧客の興味を引く店舗作りをする
店舗での販売力を強化させるために、まずはお客様の興味を引く店舗作りを考えましょう。
そもそもお客様に来店してもらわなければ、商品の販売につながりません。
店頭で興味を引くためには、
- VMD
- VP(ビジュアル・プレゼンテーション)
- IP(アイテム・プレゼンテーション)
- ポップ
- 看板
など通行人の目に留まるような仕掛けが必要です。季節性の商品があれば前面に打ち出すことで、お客様の購買点数が増えることもあります。また、店内の目に入るところに段ボールなどが置きっぱなしになっていないかなど、商品以外にも気を配る必要があります。
優秀な販売員から共通項を抽出し、共有する
店舗ごとの販売力を上げるために重要なことはもう1つあります。それは、優秀な販売員のノウハウを全員で共有することです。
販売力は、店舗の中でも個々人によって大きく差が出ます。売り上げ上位の販売員を複数ピックアップし、共通している手法を探しましょう。
- お客様との距離感を測るのが上手い
- 売りつけられていると感じない接客
など、何かしら真似できる手法があるはずです。この手法を店舗全体で共有することができれば、売り上げの低い販売員の力を伸ばすことができます。
販売員全体の力を底上げすることによって、店舗の販売力を伸ばしましょう。
販売員単位
顧客のニーズを理解する
まず、お客様のニーズを理解することが重要です。
販売したい商品があったとしても、お客様のニーズを理解するまでは売り込んではいけません。
ニーズを理解することで、それに付随する商品を提案することができれば、一人当たりの購買単価をあげることができ、加えてリピーターの獲得にも繋がる可能性が高まります。
自社商品についての知識を付け、理解を深める
販売員ごとの販売力を伸ばすには、それぞれが自社商品についてしっかりと理解することが必要です。
お客様から商品について聞かれたときに説明できないようでは、購入につながらないだけではなく、店舗全体に対する不信感も増してしまいます。
一方で商品に精通していることで、お客様の買いたい商品について説明できるだけでなく、そのお客様のニーズに合わせて、より良い商品を提案することもできますね。また、信頼にもつながります。
販売力に関する細かいテクニックも重要ですが、まずは販売の基礎である自社商品についての知識を覚え、理解を深めましょう。
顧客とのコミュニケーションの取り方に注意する
お客様とのコミュニケーションには、最大限注意を払う必要があります。商品知識やお客さんのニーズを理解できても、コミュニケーションを疎かにしていては、販売力は上がりません。
店舗を訪れるお客さんの性格は千差万別です。フランクに接して欲しいお客様や、馴れ合いを求めず事務的に接して欲しいお客様もいます。
これが正しいというコミュニケーション方法はありませんが、重要なことは、お客様のタイプを見極めることです。年齢や服装、仕草や表情、声をかけたときの反応など、判断材料はいくらでもあります。
そこから、そのお客さん毎に正しいコミュニケーションを見つけ出しましょう。できる販売員は、『気づいたら買っていたわ』と笑顔で帰っていくお客様を増やせる人です。
まとめ
いかがでしたか?今回は、店舗の売り上げに直接貢献するような、販売力アップの秘訣をご紹介しました。
店舗を任されているけど売り上げが伸びないと悩んでいる方は、ぜひ今回の内容を実践してみてください。