店舗オペレーション

購買につながる商品ディスプレイや売れる陳列の秘密とは?

陳列について

まずは、陳列について説明します。商品陳列の重要性や陳列の基礎、顧客や購買意欲を上げる陳列方法などを詳しく説明するので、参考にしてください。

商品陳列の重要性

まずは、商品陳列の重要性についてです。商品の陳列は、顧客が一番最初に見た時の第一印象になるので、一番重要です。商品の陳列方法によっては、興味や関心を持たせ購入に繋がるので、売り上げを上げられます。

コストや時間をかけて商品を作っても、店内の顧客の目に留まらないと意味がないため、陳列方法を考えるのは重要です。

商品ディスプレイ/陳列の基礎

では、商品ディスプレイの陳列はどのようにするのでしょう。

顧客の購買意欲向上

商品の陳列は顧客の購買意欲を上げるために工夫する必要があります。そのためには、商品を誰に売りたいのか、ターゲットは男性か女性か、年齢層はどれくらいかを考えましょう。

次に、商品をどこに陳列するかです。商品の種類や大きさに合わせて陳列する場所を決めます。商品によって適した場所に置くのがいいでしょう。

最後に、売り出したい商品の最適な販売方法を考えて陳列します。季節の商品はお店の手前に置いて目に入るようにする、お好み焼きをおすすめしたいときは、粉と一緒にソースと鰹節も合わせて陳列するなど方法はいくつもあります。

従業員の業務効率

商品の陳列作業においては、従業員の業務効率を考えることも重要です。狭い売り場に多くの商品が置いてあると、台車が通りにくいなど従業員の業務効率も下がってしまいます。

従業員の業務効率を上げるには、売り場のスペースを広くする、スペースに合わせて商品を陳列する、品数を考えるなど、スタッフの負荷を考えた陳列を行いましょう。

安全性

顧客の購買欲を上げる、従業員の業務効率を上げるには、店内の安全性も考えなければなりません。お客様もスタッフも安心して働けるように、安全な商品の陳列を心がけたり、通路の広さを確保したりしましょう。

陳列方法の種類

商品の陳列方法はたくさんあります。これから8つの陳列方法を説明します。

島陳列

まずは、島陳列です。別の読み方ではアイルランド陳列とも呼ばれますが、商品棚や陳列棚に使う平台を店内のフロアに島のような形で孤立させて配置して陳列する方法です。

飛び出し陳列

飛び出し陳列は、ゴンドラの棚板を少し伸ばすなどして飛び出させる陳列方法です。特売商品など、特に目立たせたい商品の時に用いられます。

スロット陳列

スロット陳列は、棚を外して同じ商品をまとめて陳列する方法をいいます。特売品などに用いられますが、まとめて陳列することで、購買意欲を上げる方法です。

ジャンブル陳列

ジャンブル陳列は、テーブルやバスケット、ショッピングカートに商品を陳列する方法です。カートなどに入れることで実際に購買しているイメージを与え、意欲を掻き立てます。

エンド陳列

エンド陳列は、商品の陳列棚の端に専用台やダンボールなどに商品を陳列する方法です。季節商品や特売の商品など、特に販売を強化したい商品を陳列し、目に入りやすいようにします。

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集視陳列

集視陳列は、ゴンドラやショーケースの一部分だけを展示陳列してメリハリをつける方法をいいます。これは、陳列にメリハリをつける方法で、見せたいものを目に入れるようにしています。

壁面上部陳列

壁面上部陳列は、狭いお店などでよく使われる方法で、手に取りにくいものを高い場所に展示陳列させます。その際には、特に目立たせたい商品や目につく商品を壁にかけ、デコレーション的な意味を持たせています。

空間陳列

空間陳列はアパレルショップでよく使われる方法で、天井などから洋服を吊り下げて展示する方法です。服などはハンガーを使って吊り下げられるため、空間陳列しやすいです。

「売れる」陳列のポイント

商品が売れるようにするには、どうすればいいのでしょう。これから、商品を売るコツを説明します。

ボリュームを増やす

まずは、陳列のボリュームを増やす方法です。商品はお客様の目に入ることで初めて認識されるため、数が少ないと商品を手に取ってもらえません。

逆に、商品の数が多いとたくさん売れている商品だと認識されます。数が多いだけで人気がある商品だと思われるので、商品のボリュームがあることは非常に重要です。なので、売りたい商品は量を増やして陳列するようにしましょう。

「ゴールデンライン」の意識

ゴールデンラインは、お客様が一番商品を手に取りやすい棚の位置です。売り上げが多い商品のほとんどはこのゴールデンラインに陳列されていることが多く、床から大体85〜150cmのスペースとされています。

また、おもちゃ売り場などキッズスペースでのゴールデンラインは子供の背の高さによって決まっており、子供が好きな商品を手に取りやすいようにされています。

このように、一番売りたい商品は必ずゴールデンラインに陳列することがおすすめです。

顧客の視線動線の意識

売りたい商品は、「中央」に陳列するのがいいとされています。「中央」の次には正面から見て「右」、正面から見て「左」の順番です。これらの位置は顧客の視線に入りやすいとされており、売上が上げられます。

Z字の法則
Z字の法則

まとめ

普段お店の陳列を気にする人は少ないですが、売る側は様々な工夫をされた上で商品の陳列をしているのです。顧客の行動を考えた上で陳列することで、売り上げに繋がるので、ぜひ参考にしてください。