給与計算システム14社の機能と価格を徹底比較

自社の給与計算はどのように行っていますか？
ミスや遅延があってはならない給与計算は、手動で行うのは毎月大変な労力を必要とします。

今回は給与計算システムの解説です。
どの給与計算システムが自社に合うか、選ぶときのポイントや代表的な給与計算システム14選をご紹介します。

正しく、効率よく給与計算のできるシステムを導入しよう！

自社に合わない給与計算システムを導入しても、コストが無駄にかかってしまう、機能が多すぎるなど求める機能がマッチしなければ満足度も上がりません。
自社に合う給与計算システムを導入するためには、どのような機能があり、どのようなポイントに着目すべきかが大切です。

給与計算システムができること

一般的な給与計算システムにはどのような機能があるのか見てみましょう。

給与・賞与計算

従業員の勤務状況に応じた支給や通勤手当など必要に応じた設定を行うだけで自動計算されます。

税・保険料計算

所得税や住民税といった税金、健康保険料や雇用保険料といった保険料の計算は控除などもあり複雑で、法改正にも対応する必要がありますが、給与計算システムは法改正にすぐ対応してくれます。

給与明細の発行

いつでも見られるWeb明細で発行できます。ペーパーレスになるためコスト削減にもつながります。
ただし、Web明細にする場合は従業員の同意が必要になります。

他サービスとの連携

人事・労務管理システムや勤怠管理システムとの連携が自動で行われるものもあります。
さらにマイナンバー制度に対応しているものもあります。

あなたの会社に合う給与計算システムを選ぶために考えるべき点

給与計算システムには様々なサービスがあります。
どのシステムを導入したらよいか？と選考する場合には次の4つのポイントに注目してみましょう。

会社の規模

大中小の企業規模にあった給与計算システムを利用しましょう。

小規模から大規模まで柔軟に対応できます！とある場合でも、クラウドタイプで一人当たりの費用よりオンプレミスでシステム導入した方が相対的にコストを抑えられるというケースも考えられます。

従業員の労働形態

正社員、派遣社員、パート・アルバイト、テレワーク、フレックスタイム制、時短勤務など様々な労働形態の従業員が存在している企業も珍しくありません。
自社の労働形態に対応できる給与計算システムを選びましょう。

既存システムとの相互性

労務、勤怠、採用管理など企業を支えるバックオフィス業務をサポートするシステムと給与計算システムは相互性が高い方が業務の効率をあげることができます。

しかしすでに勤怠管理など他のシステムを導入していた場合、相互性があっても手間がかかるのは望ましくありません。
自社に導入されている既存システムと相互性はどうなのかをしっかり確認しましょう。

相互性を期待できない場合、給与計算システムを含めた一括したシステムに全て乗り換えるという選択肢も考慮しましょう。

セキュリティの強さ

氏名や所得、口座番号などに加えてマイナンバーといった絶対に漏洩してはならない個人情報を取り扱うため、セキュリティは万全を期す必要があります。

クラウドタイプの場合は給与計算システムのサービスに依存することになります。サービス提供会社にしっかり確認をしておきましょう。

代表的な給与計算システム紹介　14選

給与計算システムには様々なサービスがあります。代表的な14サービスをご紹介します。

MoneyForwordクラウド給与（マネーフォーワード）

運営会社	株式会社マネーフォワード
サービスタイプ	クラウド
費用	スモールビジネス　月額2,980円（税抜）～ ビジネス　　　　　月額4,980円（税抜）～
対象企業規模	個人、30名以下の法人、31名以上の法人
URL	https://biz.moneyforward.com/payroll/

マネーフォワードは確定申告、会計、経費、勤怠など複数の経理・人事向けのソフトを合わせて使うことができます。
複数のサービスを別々に使う手間がなくなり、一元化することができます。

三井住友銀行、みずほ銀行との振込連携ができるため、給与振込もワンクリックで実現できます。

ジョブカン給与計算

運営会社	株式会社DONUTS
サービスタイプ	クラウド
費用	■無料プラン 　0円 ■有料プラン 　ユーザー1名につき月額400円 　月額最低利用料金　2,000円（税抜）
対象企業規模	中・小規模企業、大規模企業（500名目安）
URL	https://payroll.jobcan.ne.jp/

ジョブカンシリーズの勤怠管理、労務HRなど複数システムを連携すると情報の更新に時間も手間もかかりません。
税率・保険料率などアップデート不要で自動で給与計算を行え、給与計算担当者の「あったらいいな」を実現します。

弥生給与

運営会社	弥生株式会社
サービスタイプ	オンプレミス
費用	セルフプラン付き　　　　88,000円（税抜） ベーシックプラン付き　　88,000円（税抜） トータルプラン付き　　 125,500円（税抜）
対象企業規模	従業員100名までの中小規模企業
URL	https://www.yayoi-kk.co.jp/products/payroll/index.html

「あんしん保守サポート」が1年間無料（または特別価格）で、購入後のサポートが充実しています。

中小規模の企業で圧倒的人気の弥生会計と合わせ使いやすいのが弥生給与です。弥生会計にはオンプレミス・クラウドの両方ありますが、弥生給与はオンプレミスのみになるため、サービス連携には注意が必要です。

Galileopt DX給与大将・人事大将（ガリレオプト）

運営会社	株式会社ミロク情報サービス
サービスタイプ	クラウド
費用	お問い合わせ
対象企業規模	中堅企業向け
URL	https://www.mjs.co.jp/products/galileopt/personnel/

ERPパッケージ「Galileopt DX」のラインアップの1つに給与大将があります。企業の成長に合わせて柔軟なシステム構築が可能になります。NX-PlusからDXへ変わったことで、オンプレミスからクラウドとなりました。
豊富な 「Galileopt DX」 シリーズで一元管理することで情報の整合性を取れるほか、外部システムとの連携も豊富に対応しています。

中小規模向けとしてMSJLINK DXもあります。

freee人事労務（フリー）

運営会社	freee株式会社
サービスタイプ	クラウド
費用	（各6名以上） ■ミニマムプラン 400円/月 ■スタータープラン 600円/月 ■スタンダードプラン 800円/月 ■アドバンスプラン 1,100円/月
対象企業規模	中小規模企業 50名以上規模企業はお問い合わせ
URL	https://www.freee.co.jp/hr/payroll-processing/

freee人事労務は独立している勤怠管理と給与計算を一元化しているため、転記で起こってしまうミスを防ぎ、作業時間を大幅に削減します。年末調整や経費精算、保険手続といった機能も含まれているため、システムを一元化して効率化、コストダウンにつながります。

jinjer給与（ジンジャー）

運営会社	jinjer株式会社
サービスタイプ	クラウド
費用	1ユーザーあたり月額500円～
対象企業規模	中規模～大規模企業 10～10,000名まで対応可能 1,000名以上規模の場合はお問い合わせ
URL	https://hcm-jinjer.com/payroll/

ジンジャーシリーズにも人事労務、勤怠管理、電子契約など多くの機能があるため、連携することで一気通貫の情報連携が可能です。
リーズナブルな価格でありながら機能は十分でコストパフォーマンスに優れています。

COMPANY　給与計算（カンパニー）

運営会社	株式会社Works Human Intelligence
サービスタイプ	オンプレミス、クラウド
費用	お問い合わせ
対象企業規模	大規模企業
URL	https://www.works-hi.co.jp/products/payroll

COMPANYシリーズのコンセプトは「ノーカスタマイズ」。カスタマイズしない、ではなくカスタマイズする必要がない充実した機能です。税制改正など変化が起きるときは無償バージョンアップを行うため、ランニングコストに優れています。

Cells給与（セルズ）

運営会社	株式会社Cells(セルズ)
サービスタイプ	オンプレミス
費用	■社労士 新規導入費用　 　　　　　　　　　　 71,500円（税込） 年間保守契約料金（2年目以降）　年額33,000円（税込） 顧客先5件に導入した場合、年間保守契約料金0円 ■顧客先 新規導入費用　　　　　　　　0円 年間保守契約料金　年額33,000円（税込）
対象企業規模	社労士とその顧客先
URL	https://www.cells.co.jp/kyuyo-p/

社労士とその顧客先のための給与計算システムがセルズ給与です。
顧客先はソフト代を負担することなく給与計算システムを利用することができ、社労士は顧客先5件以上に導入する（継続必須）と年間保守契約料金が無料となり、ともにwin-winに使用することができます。
給与計算されたデータをメールやクラウドで社労士と共有することができます。

RoboRobo給与計算代行サービス（ロボロボ　ペイロール）

運営会社	オープンアソシエイツ株式会社
サービスタイプ	給与計算アウトソーシング
費用	1名あたり　月額1,000~2,000円（税抜）
対象企業規模	100～1,000名の企業
URL	https://roborobo.co.jp/lp/payroll/

給与計算システムの導入費用程度で給与計算を代行してくれるサービスです。
対応している勤怠管理・人事労務システムを利用している場合は勤怠登録をするだけで給与計算を行い、人事労務システムへ給与データが反映されます。

Ceridian（セリディアン）　Workcloudアウトソーシングサービス

運営会社	Ceridian Dayforce Japan株式会社
サービスタイプ	給与関連のアウトソーシング
費用	お問い合わせ
対象企業規模	200～3,000名の企業
URL	https://ceridian.co.jp/

セリディアンは給与関連のアウトソーシングを行っています。
アウトソーシングサービスを利用している企業にのみ、人事管理、勤怠管理、有給管理、給与計算などの専用クラウドプラットフォーム「Workcloud」を提供。アウトソーシングとWorkcloudとセットで給与計算のサービスを展開しています。

MJSLINK DX給与大将・人事大将（エムジェイエスリンク）

運営会社	株式会社ミロク情報サービス
サービスタイプ	クラウド、オンプレミス
費用	お問い合わせ
対象企業規模	中小企業向け
URL	https://www.mjs.co.jp/products/mjslink/payroll.html

ERPシステム「MJSLINK DX」のラインナップの1つに給与大将・人事大将があります。財務大将、販売大将、資産管理と組み合わせてさらに機能が広がります。
基本サービスはクラウドですが、オンプレミスも選択可能です。

中堅規模企業向けに「Galileopt DX給与大将・人事大将」があります。

人事給与BPOサービス PROSRV（プロサーブ）

運営会社	三菱総研DCS株式会社
サービスタイプ	人事給与関連のアウトソーシング
費用	お問い合わせ
対象企業規模	大企業
URL	https://www.dcs.co.jp/solution/bpo/index.html

クラウド型の人事給与システムであるPROSRV on Cloudをはじめ、3つのサービスを展開しています。

• システムアウトソーシング　PROSRV on Cloud
• スポット事務サービス（年末調整、地方税更新事務など）
• 月例事務サービス（人事給与・労務に関わる事務）

50年の人事給与業務代行実績があり、信頼性の高い盤石なシステムです。

人事・給与ソリューション　EXPLANNER/S（エクスプランナー　エス）

運営会社	日本電気株式会社
サービスタイプ	オンプレミス
費用	200,000円～
対象企業規模	規模問わず
URL	https://jpn.nec.com/soft/explanner/explanner-s/index.html

人事システムと給与システムを統合した即戦力の人事・給与パッケージです。
勤怠管理システムや顔認証セキュリティなどと連携可能で使いやすさに加え、情報を強固に守るセキュリティを実現します。

クラウドERPシステム　スマイルワークス（SmileWorks）

運営会社	株式会社スマイルワークス
サービスタイプ	クラウド、オンプレミス
クラウド費用	初期費用　　 30,000円 月額費用　　 10,000円（ユーザー数　5ID） 追加ユーザー　1,000円/1ID
Enterprise費用	初期費用 1,500,000円 月額費用　 200,000円（ユーザー数　100ID）
対象企業規模	小規模～大規模
URL	https://www.smile-works.co.jp/

スマイルワークスには3つの機能があります。

• 販売ワークス
• 会計ワークス
• 給与ワークス

いずれか1機能で月額10,000円、1機能追加で追加月額7,000円となっています。
クラウドとオンプレミスの選択が可能で、企業規模に応じて適切なサービスを選択できます。

まとめ

以上のように、給与計算システムはたくさんあります。従業員の数や勤務形態、データの管理システムや料金など各社は工夫されたサービスを提供しています。新しく給与計算システムの導入をお考えの方は自社に必要な要件をじっくりお考えの上選定してくだい。